秋篠宮文仁親王殿下のご研究

◇週刊朝日2004年9月12日号
88年から1年半の英国留学中には2千枚以上の鶏の写真を撮りため、
94年には前出の『欧州家禽図鑑』を出版。
ちなみに、この本の巻頭には紀子さまによる鶏の細密画も掲げられている。
96年には家禽類の研究で国立総合研究大学院大学から博士号を受けた。
「理系の研究者ならよだれの出るような米国の一流の学術誌に3編もの論文が掲載されています。
国内の一流の研究者とのおつきあいも驚くほど広く、一緒にお風呂に入られたり、
ギターを弾き語ったり、とにかく外に開かれた世界で、自由闊達に過ごされています。
そうした交流がものをいい、学際的な研究に結びついているのでしょう」と、山岸さん。

◇文藝春秋2007年7月号
「秋篠宮殿下と鶏研究」山岸哲(山階鳥類研究所所長)
千葉県我孫子市「鳥の博物館」で「鶏民芸品展・秋篠宮コレクション」が開催された。
それにちなんで、殿下が「現在の家禽学」と題する特別講演をされた。
講演に先立ってのご紹介。
秋篠宮殿下には学習院ご卒業より2年前より山階鳥類研究所の総裁をしていただいている。
本格的に動物学にご造詣を深められたのは、オックスフォード大学大学院動物学科に留学し、
その間大学博物館や大英博物館に在籍してからではないか。
1996年「Gallus属ヤケイ類の分子系統およびニワトリの単系統的起源」という研究テーマで
綜合研究大学院大学で理学博士の学位を取得
1994年と1996年にプロナスという著名な米国科学誌に二編の論文を掲載。
この発展として、タイ国にてシリントーン王女との共同プロジェクト
「人と鶏の多面的関係に関する研究」を現在も進行させている。
このプロジェクト遂行のためにタイ国を訪問される。

◇<秋篠宮さま>鶏の起源や家きん化などを講演
10月5日20時18分配信 毎日新聞 (2007年)
秋篠宮さまは5日、東京大学(東京都文京区)での「第11回人と動物の関係に関する国際会議」
(同会議実行委主催)で、自身の研究テーマの鶏に関して特別講演した。
学者ら数百人を前に約30分間にわたって語った。
スライドを示しながら、鶏の起源や家きん化などについて言及。
野生の鶏は赤色、灰色、緑色など4種類あり、DNA調査から赤色野鶏が鶏の祖先と考えられること、
家きん化は食用が目的ではなく、闘鶏、占い、シンボルとして飼われたのが始まりではないか、などと話した。

◇文藝春秋2008年6月号
(西野嘉章・東大総合研究博物館教授)巻頭エッセイ
「根っからの学者」秋篠宮殿下
現在東大で開催中の「鳥のビオソフィア」は、
大学創立300年記念行事の一つとして山階鳥類研究所と共同で開催されている。
きっかけは、昨年1月秋篠宮文仁殿下が館の特任研究員に着任された事。
鳥類学は「殿様博物学」と言われるくらいに、収集に財力、知識、情熱が必要。
山階コレクションは華族・皇族の収集が中核。
1995年には昭和天皇の生物学御研究所から貴重な標本の寄贈があった。
殿下は鶏の研究で博士号を取得されているが「野鳥は専門ではありませんから」とつねに控えめにおっしゃる。
しかし、本展ではひとりの民俗生物学者として、またプロジェクトリーダーとしての一面を見事に発揮された。
「鳥のビオソフィア」という展覧会名も殿下のご発案。展示デザインにも熱心に討論された。
殿下は「長にして大なるものを好む」傾向があるとご自身でおっしゃり、
図鑑を「これまでにない分厚いものを」となった。
展示会入り口の巨大な軍鶏像も殿下がタイから運ばれたもの。
図鑑には黒田清子さんからもご寄稿頂いている。
殿下は6センチにもなる図鑑の原稿に一通り目を通され、見事なエディターシップを発揮された。
まさに「根っからの学者」であられる、と実感したしだいである。

◇週刊新潮2008年10月16日号
「東京農大」客員教授になった「秋篠宮さま」特別講義
戦後皇族客員教授は2人目。1人めは三笠宮崇仁様(東京藝術大学美術学部)
任期は平成22年3月31日まで
実は農学部バイオセラピー学科の天野卓教授の誘いがきっかけで平成13年から学生指導ははじまっている
平成18年は非常勤講師として「家畜化の考え方」という特別講義を担当されている
今年度は大学院生対象の「人間動物関係学」で3回教鞭をとっている
来年度からはさらに増えるだろう
多忙な公務の合間の息抜きなんてとんでもない、
授業の前の準備だけでも大変だと思う(宮内庁クラブ記者)
◇日経2009年9月
論文発表会 五條堀 孝
進化学の研究者として、たくさんの学生をみてきた。忘れられない論文発表会がある。
「練習をするとできがよくないので…」。
1996年、秋篠宮さまの学位(理学博士)論文の発表会1週間前のこと。
当時、総合研究大学院大学で指導教官だった私は驚いた。ぶっつけ本番で臨まれるという。
秋篠宮さまといっても、もちろん審査は特別扱いではなくほかの学生と一緒だ。
発表会は通常の3倍くらいの聴衆がいた。研究テーマはDNAからみた鶏の起源。
「神話で自分の先祖といわれる天照大神が岩戸から出てくるようにコケコッコーと鳴くのが鶏。
だから鶏に興味を持って研究をしている」と話し始めると、みんな大笑いして一気に緊張がとけた。
質問は3つと決められていたが、先生や学生から14も出た。
専門的で難しいものばかりで、見守る私は冷や冷やしたが、難なく答えられた。
もちろん学位が授与された。
今も3~4カ月に1度皇居でお会いする。
学位を取られた数年後、「父が相談をしたいと言っております」と天皇陛下を紹介され、
ハゼの共同研究をすることになったからだ。
最近は人はなぜ鶏などの動物に興味を持つかといったご研究を秋篠宮さまは熱心にされている。
(ごじょうぼり・たかし=国立遺伝学研究所副所長)


◇朝日新聞37面(東京14版)2010年2月25日
秋篠宮さまとタイのシリントン王女が5年がかりで共同調査・研究を行った成果が学術書として出版される。
テーマは「ニワトリの家畜化」。両国の研究者ら約40人も力をあわせてきた。 
皇族、王族同士の国際協力による研究・出版は極めて珍しい。
日本側の編集責任者を務めたタイの専門家、赤木攻(おさむ)・大阪外国語大名誉教授によると、
書名は「タイにおける鶏と人~その多様な関係と家禽化」。
英文約450ページでタイの学術機関「サイアム・ソサエティー」から発行する。
赤木名誉教授によると、タイ北部からラオス、ミャンマーにかけての一帯は野鶏の生息地として知られる。
タイを拠点に、お二人を中心として共同研究が始まったきっかけは、
2003年の秋篠宮ご一家のタイ訪問だった。
秋篠宮さまはニワトリの起源と家畜化の研究で博士号を取得しており、
王女は科学や環境、文化など関心が幅広い。 
懇談するうちに意気投合し、共同研究が決まったという。
年上の王女が研究企画の名誉総裁に。秋篠宮さまは研究全体を統括し、総論などを担当した。
4部構成。単に生物学的な側面にとどまらず民俗学、デザイン学、言語学…と生活の中で
ニワトリを家畜に変えていった人間の営みや歴史に目を向けた総合文化誌的な内容だ。(斉藤智子)




秋篠宮さまに理学名誉博士号 タイの大学が授与
2012年11月27日19時54分
【バンコク=藤谷健】秋篠宮さまが27日、タイの首都バンコク郊外のタマサート大学ランシット校を訪れ、
同大から理学(農業技術)名誉博士号を授与された。
秋篠宮さまはニワトリと人間の関係に注目し、タイやラオスなどで研究を続けてきた。
プミポン国王の次女シリントン王女の支援も受けて、日本とタイの共同研究プロジェクトにつながった。
その学際的な研究が持続的な開発に貢献したことなどが評価された。
授与式に出席した秋篠宮さまは「このたびの授与は、一連の仕事を評価していただいた結果だと思いますが、
私の行ってきた仕事の経緯を顧みますと、この名誉博士号は、私に協力してくださった日タイ両国の研究者の方々の
ご尽力を顕彰し、今後とも緊密な関係を続けたいとの気持ちからだと思っています」と謝辞を述べた。
秋篠宮さまがタイの大学から博士号を受けるのは今回が10回目。
http:// www.asahi.com/national/update/1127/TKY201211270724.html

  • 最終更新:2017-03-05 16:19:33

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