東条英機元首相 遺書

東条英機元首相 遺書
昭和23年12月22日夜 東京巣鴨 にての遺書(部分)
(中央公論新社 秘録 東京裁判より)

開戦の時のことを思い起こすと実に断腸の思いがある。
今回の処刑は個人的には慰めるところがあるが、国内的の自分の責任は、死を持って償えるものではない。
しかし国際的な犯罪としては、どこまでも無罪を主張する。力の前に屈した。
自分としては、国内的な責任を負うて、満足して刑場に行く。
ただ、同僚に責任を及ぼしたこと、下級者にまで刑の及びたることは、実に残念である。
天皇陛下および国民に対して深くお詫びする。
東亜の諸民族は、今回のことを忘れて将来相協力すべきものである。
東亜民族もまた他の民族と同様の権利をもつべきであって、
その有色人種たることをむしろ誇りとすべきである。
インドの判事には尊敬の念を禁じえない。これをもって東亜民族の誇りと感じた。
現在の日本を事実上統治する米国人に一言する。
どうか日本人の米国に対する心持を離れざるように願いたい。
また、日本人が赤化しないように頼む。
米国の指導者は大きな失敗を犯した。日本という赤化の防壁を破壊した。
いまや満州は赤化の根拠地である。朝鮮を二分したことは東亜の禍根である。
米英はこれを救済する責任を負っている。
日本は米国の指導にもとづき武力を放棄した。一応は賢明である。
しかし、世界が全面的に武装放棄していないのに、一方的に武装をやめることは、
泥棒がまだいるのに警察をやめるようなものである。
戦死傷者、抑留者、戦災者の霊は、遺族の申し出があらば、これを靖国神社に合祀せられたし。
出征地にある戦死者の墓には、保護を与えられたし。
遺族の申し出あらば、これを 内地に返還せられたし。



  • 最終更新:2017-07-09 13:39:10

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