天皇家が利用されるホテルの条件

天皇家が利用されるホテルの条件はやっぱり「おもてなし」?
(更新 2013/10/ 1 11:30)

公私で全国各地を訪問される天皇ご一家。日本中に天皇家ゆかりの宿がある。
筆頭が箱根の富士屋ホテルだ。和風別館「菊華荘」は旧宮ノ下御用邸である。
歴史を振り返ってみよう。明治以後、全国13カ所に御用邸がつくられたが、現存するのは那須(栃木県)、
葉山(神奈川県)、須崎(静岡県)の3カ所で、ほかの10カ所は、空襲で焼けたり、売却されたりして、宮内庁の管理下を離れた。
ただ、宮ノ下御用邸だけは、戦後すぐに隣の富士屋ホテルに払い下げられた。
なかでも、別館・菊華荘は全国で唯一、一般人が泊まれる「御用邸」となった。
偶然のいたずらか、富士屋ホテルは、美智子さまのご実家、正田家の定宿でもあった。

ご結婚前、家族旅行で美智子さまは同ホテルを訪れた。
このホテルで最後の家族会議の末、ご結婚を決意されたとされる。
「5年後、皇太子妃となった美智子さまは公務で天皇陛下(当時は皇太子)と同ホテルを訪問されました。
この際、結婚前からお好みだったチョコレートナッツサンデーをリクエストされたそうです。
天皇陛下は名物のビーフカレーを召し上がりました。どんな感慨を持って食べられたのか」(宮内庁関係者)
チョコレートナッツサンデーは特製のアイスクリームにチョコレートシロップをかけ、胡桃をちらしたもの。
いまでも、チョコレートナッツサンデーは800円、ビーフカレーは2400円で食べることができる。

両陛下がテニスコートで恋に落ちたとされる軽井沢は、天皇ご一家が今も好んで訪れる避暑地だ。
「万平ホテル」は、特に秋篠宮家のお気に入り。今年も8月末、秋篠宮ご一家が滞在した。
ホテルのオーナーが飼っている大型犬は、眞子さまや佳子さま、悠仁さまの「ご贔屓(ひいき)」だ。
「秋篠宮さまは時折、万平ホテルから足を延ばして、お忍びで近辺の温泉にいらっしゃるようです。
お聞きした話によりますと、湯船に、一般の人に交じって入っていらっしゃるようですよ」(別の宮内庁関係者)

天皇、皇后両陛下は、震災の年にも、軽井沢へ静養に訪れたが、
仮設住宅や避難所に暮らす被災者を思いやられたのか、1泊6500円の「軽井沢研修所」に泊まられた。
同じ長野県でも、皇太子家のお気に入りは志賀高原の「ホテルグランフェニックス奥志賀」だ。
雅子さまの妹一家などとともにスキーを楽しむのは、毎年恒例の家族の行事だ。
プロ級の腕前の皇太子さまとともに、雅子さま、愛子さまが近くのゲレンデに姿を現す。
では、皇室のプライベート以外の公務での「御用達ホテル」とは、どんな基準で選ばれるのだろうか。
地方での公務でお泊まりになる宿は、地元の都道府県が、警備のしやすさなどを宮内庁と相談のうえ、決定する。
天皇、皇后両陛下や皇太子ご夫妻の場合は、各地のトップランクのホテルが選ばれるが、
基本的に欧米の外資系ホテルは選ばれない。

天皇、皇后両陛下や皇太子ご夫婦がお泊まりになる際は、原則関係者で貸し切りになる。
公務が終了後、ホテルでお土産をお買い上げになることも少なくない。
特に最近「単身」が多い皇太子さまは、雅子さまや愛子さまにお土産を選ばれることが多い。
幅を広げて、宮家となると、公務でも各都道府県の財政事情により宿泊先はさまざまだ。
2007年に秋篠宮さまが島根県を訪問した際には、地方職員共済組合が運営する宿にお泊まりになったこともあった。
それでは、皇室をもてなす側はどんな配慮をするのだろうか。あるホテル関係者は明かす。
「驚いたのは、おつきの女官が髪の毛一本まで残さないという勢いで、丁寧に掃除されたことでした」。
別の関係者もこう言う。「お部屋でお食事をおとりになるのですが、お肉のグラム数、付け合わせの温野菜の数、
デザートにつけるイチゴの数、サラダのレタスの大きさ、牛乳の温かさまで、事前に宮内庁と細かく打ち合わせしました」。
皇室を囲み、そして、迎える人々。そこに垣間見えるのは、昨今はやりの「お・も・て・な・し」なのだった。
※週刊朝日 2013年10月4日号
http:// dot.asahi.com/wa/2013092700041.html

  • 最終更新:2017-06-24 22:28:52

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