天皇、皇后両陛下が自然観察会で見せた“神対応”

天皇、皇后両陛下が自然観察会で見せた“神対応”
永井貴子2018.5.21 07:00週刊朝日

ヒマラヤ杉やフウの巨木が空に向かって伸び、足元には、寄り添うように伸びた二人静やノイバラが白い花を咲かせる。
都会のど真ん中に位置する、皇居吹上御苑。
皇居全体の面積は東京ドーム25個分の約115万平方メートル。5千種の動植物が残る吹上御苑の自然を、
「国民と分かち合いたい」という天皇陛下の意向を受けて、一般の人びとを招いての自然観察会が毎年開催されている。
5月4日の観察会。コースを歩き終えた参加者が滝見口門で汗を拭いていると、宮内庁職員が明るい声で呼びかけた。
「皆さん。サプライズがあります」

天皇陛下と美智子さまがこちらに向かって歩いてくるではないか。
おふたりは素早く二手に分かれて、「どこからいらしたの?」「どんな花がありましたか?」と、参加者に話しかけている。
「昔はここはゴルフ場があってね」
と陛下自ら皇居の解説までしてくださるではないか。
続けて陛下は中学生くらいの女の子に、「いつも何をやっているのですか?」と優しげに話しかけた。
「ブカツです!」
「……」
きょとんとした表情の陛下。どうやら、「部活」という単語になじみがなかった様子。女の子の父親が、「クラブ活動です」と補足すると、
「ああ、そうですか」
照れくさそうな、恥ずかしそうな表情を見せる陛下。今度は、美智子さまの周囲が騒がしくなった。

「虫が……」「ほんと!」。おばちゃまたちが、美智子さまの肩に触れんばかりに手を伸ばして虫を追い払っている。
お付きの人も驚いたのだろう。慌てて虫よけらしき傘を持ってきた。
しかし、当の美智子さまは全く動じない。優雅な仕草で両手を胸に寄せると、虫を避けるように肩をすくめて、にっこりとほほ笑んだ。
「ありがとう」

さらに神対応は続く。
参加者は2台のバスで門から窓明館へ戻ることになっている。
発車したバスから後ろを振り返ると、なんと両陛下がバスに向かって手を振っている。
おふたりのお手振りは、バスが見えなくなるまで続いたという。(本誌・永井貴子)

※週刊朝日 2018年5月25日号

https:// dot.asahi.com/wa/2018051800014.html

  • 最終更新:2018-05-21 09:11:34

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