四季の家庭料理 より

四季の家庭料理―お惣菜80種 単行本 – 1992/5
寛仁親王妃信子 (著)
結婚いたしましてまだまもないころ、
老人ホームや療護施設や重度障害者の授産施設等に宮様のお供をいたしましたとき、
障害を持っている方々と思うようにうまくコミュニケーションできずに
困ったことが再三ありました。
「きれいな絵が掛かっていますね」ともうしましたら、相手の方は全盲でいらしたり、
お話をしかけましたところ、そのお年寄りはお耳が不自由でいらっしゃったり。
手話にしましても、地方ごとの方言があって表現がちがうことや、
年代によっても表現の仕方がちがうということをまだ知らずにおりましたころのことです。
(中略)
このような失敗のあとで、とうとう宮様に、
「どうして、こういうふうになってしまうのでしょう」 と、お尋ねしたしましたところ、
「ノンチねえ、かっこよく接しようとするんじゃなくて、
最初から『失礼ですが、あなたの障害はどこですか』と
はっきり相手の人にきいてしまえばいいのさ」とおっしゃいます。
相手の方の障害部分に触れないことは礼儀でも美徳でもなく、
きちんときいて理解したうえでほんとうに心を通わせ、
必要な対応をすべきだというのが宮様のご流儀です。

  • 最終更新:2017-05-20 17:41:35

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