公務は足慣らし

朝日新聞
皇太子さまは、23日に46歳の誕生日を迎えるのに先だって記者会見し、
秋篠宮妃紀子さまの懐妊について「私たちにとっても大変うれしいことです」と述べた。
秋篠宮さまから電話で懐妊の連絡を受けた際、「それは良かった」「お大事に」と伝えたという。
女性・女系天皇を容認した皇室典範に関する有識者会議の結論については
「親としていろいろと考えることもありますが」としつつ「それ以上の発言は控えたい」と語った。
療養に入ってから2年が過ぎた雅子さまに関しては「順調に回復しておりますが、まだ回復の途上」と説明。
雅子さまは皇族としての役割や皇室の将来を真剣に考えて努力しており、「私もこれからも支えていくつもりです」と語った。
今春学習院幼稚園に入園する敬宮愛子さまについては、昨年12月の雅子さまの誕生日の際、
風邪で寝込んでいた母親の寝室にケーキを運んだエピソードを紹介。
皇族としての教育は「もう少し先の段階」として「(幼稚園で)社会のルールを始め様々なことを学び健やかに成長していってほしい」と話した。



皇太子殿下お誕生日に際し(平成18年)

(一部)

敬宮愛子様が今春,学習院幼稚園に入園されます。最近のご成長振りについてお聞かせください。
殿下ご自身が受けられた皇族としての教育を振り返りつつ,教育方針についてもお聞かせください。

皇太子殿下 
(略) 私たちや周囲への心遣いもかいま見ることがあります。
雅子が昨年の12月の誕生日の夕方に風邪で寝込んだ時も,その前に自分が風邪をひいたときによくしてもらったので,という意味のことを言って
雅子の寝室にバースデーケーキを持って見舞いに行ったり,
「こどもの城」で,年下のお子さんに「愛ちゃんができないときにだれだれちゃんがしてくれたから」
と言いながら手を貸したりすることがあるようです。ちなみに,今年の元旦に御所に上がる折に,
門の所で一般の方や記者の皆さんが立っているのを見て「みんな寒い所で立っているからわんちゃんの手を振ってあげるの」と言っていたようです。
大相撲にもとても興味を持っており,私たちや職員と相撲を取るときに相撲の技を再現したりしています。
また,相撲の本の力士の四股名(しこな)に付けられた振り仮名の部分を読んで,力士の上の名前と下の名前をよく覚えています。
例えば横綱朝青龍であれば朝青龍明徳というようにです。
それを平仮名で書いてみたりもしています。力士の名前については正直私もかないません。
また,相撲をテレビで観戦しながら「だれだれに,星がついたよ,うれしいな」と七五調の文を作るなどしています。
子供の好奇心や子供らしいユーモアを大切にしながら,意欲や自主性を大切に見守っていきたいと思っています。

(略)
幼稚園の年少組のころの記憶は断片的ですが,ありますので,そのような年齢に子供が達しつつあることに一種の感慨を覚えます。
雅子も育児に心を砕いており,二人で話し合う機会も多く持つようにしています。
これからは,学習院幼稚園の先生方の教育方針を尊重しつつ,愛子が幼稚園では同世代の子供たちとの遊びを通して
社会のルールを始め様々なことを学び,健やかに成長していってほしいと願っています。



雅子様の最近のご様子と今後のことについてお聞きいたします。
昨年12月,「東宮職医師団の見解」が出されました。殿下はこの見解をどう受け止められましたか。
子育てと公務の両立や,ライフワークになるような活動,研究,それらを公務にいかしていくのか,
医師団見解の提言を実現させるために,殿下の具体的なイメージをお聞かせください。


皇太子殿下 
雅子はお陰様で少しずつではありますが,順調に回復に向かっていると思います。
天皇皇后両陛下を始め多くの国民の皆さんに温かく見守っていただいていることにこの場をお借りして心からお礼を申し上げます。
昨年12月に雅子の最近の様子ということで,医師団の見解が発表されたのは,
病名と治療方針,現在の病状及び今後の課題について国民の皆さんに理解していただくためで,
これはあくまでも医師団の専門的な判断に基づいて行われたものです。私ももちろんこの判断を尊重しています。
雅子もお医者様の治療方針に従って,努力していますし,私もこれからも支えていくつもりです。
雅子は皇族としての自身の役割と皇室の将来を真剣に考え,これまでも努力してきましたし,
現在もそのように考えて行動しており,私もそれに支えられています。
環境の改善を勧めた医師団の見解は,こうした私たちの努力を更に実現していくために有意義なものであると考えてのことと思っています。
私自身雅子には今までの経験をいかしたライフワーク的なものが見つかると良いと思っています。
(略)
お陰様で,雅子は順調に回復しておりますが,まだ回復の途上にあることを皆さんにもご理解いただき,
静かに温かく見守っていただければと思っております。


昨年の会見では,公務の新たなテーマとして,環境や福祉,子供の教育,国際文化交流などを挙げられるとともに,
ご夫妻それぞれ別の公務をこなされていくケースも有り得るとの考えを示されました。
こうした公務の見直しについて,なぜ変える必要があるのか,どのような形で,どのように変えていくのか具体的にお聞かせください。


皇太子殿下 
公務についての考えは昨年の会見でもお話しましたのであえて詳しくは申しません。
公務については,今まであった公務はそれぞれ意義深いものとして行われてきておりまして,大切にしていきたいと思っています。
また一方で,皇室が今まで時代にあった,あるいは時代に先駆けた公務をしてきたことを考えますと,
やはり今の時代にできること,私たちの世代だからできるものを真剣に考えていくことも必要ではないかと思います。
それらはもちろん公務をしながら見いだしていけるものと思います。
これに関して,以前の会見でお話したことが,今までの公務をやめるように一部で誤解された節がありますが,
そのようなことはないので申し添えておきます。
雅子の公務については,今少し,体調が回復し,公私にわたる様々な活動をしていく中で考えていくことになるのではないでしょうか。
また,雅子の場合,最近も幾つかの公務を行いましたが,これはあくまでも回復のための足慣らしの意味もありますので,
そのあたりのことを皆さんにはお分かりになっていただきたいと思います。


「皇室典範に関する有識者会議」が最終報告書を提出し,女性・女系天皇を容認する方針が示されました。
今後の皇室のあるべき姿に関する考えや敬宮愛子様の将来について,父親としてのお気持ちをお聞かせください。


皇太子殿下 
「皇室典範に関する有識者会議」が最終報告書を提出したこと,そしてその内容については,私も承知しています。
親としていろいろと考えることもありますが,それ以上の発言は控えたいと思います。
皇室のあるべき姿としては,私は,以前から申し上げているように,皇室の伝統を尊重しながら,
天皇陛下をお助けしつつ,国民の幸せを願い,国民と苦楽を共にしていくことだと思います。
これは時代を超えて存在するものと思います。
宮中で行われている祭祀については,私たちは大切なものと考えていますが,
雅子が携わるのは,通常の公務が行えるようになってからということになると思います。
愛子には,一人の人間として立派に育ってほしいと思います。名前の通りに,人を愛し,
人からも愛される人間に成長してもらえればと願っております。


<関連質問>
愛子様が今度幼稚園にご入園されるということなんですけれども,愛子様ご本人が幼稚園を楽しみにしているようなご様子をお聞かせいただきたいのと,
それから,幼稚園入園に当たって,学習院幼稚園を選択されたということなのですが,
一番教育環境がいいということで選ばれたのだと思うのですけれども,そのあたり,学習院幼稚園を選んだ理由についてお聞かせいただきたいと思います。


皇太子殿下 
愛子もどの程度その辺がわかっているかは私もわかりませんけれども,ともかく4月から今までとは違う環境で,
幼稚園という所に通うということは少しずつわかってきているように思います。
そして,本人の言うことの節々に,幼稚園が楽しみだというふうなことを,私は感じ取ることができます。
愛子が幼稚園に進むに当たっては,私も親として,どの幼稚園に行くことが本当に本人にとって幸せなことだろうかということを
一番の大きな課題として考えてきまして,いろいろな方のご意見ですとか,それから実際にいろいろな調査をしてみました。
その結果としてやはり学習院幼稚園が,愛子に今後いろいろなことを学んでいくのに一番いい場所なのではないかというふうなことを結論に達したわけです。
学習院の方でも,愛子が入園をすることを許可していただいたことを大変うれしく思っております。


  • 最終更新:2017-01-15 19:42:29

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